■実際の聖母道儀式を見るまでは興味が湧かなかった聖母道

-聖母道は実際の儀式を見なければ面白くない
自分が聖母道を見たのはベトナム民族博物館で展示されているのが一番最初でしたが,その時はなるほどそういうものがあるのかという感じで特に興味が湧きませんでした。
ところが,ラオカイの国境地帯のお寺で聖母堂の儀式を見てから,これは何の儀式で,何故お寺でやるのか非常に不思議でなりませんでした。実際の儀式の聖母道では着替えをしたり,音楽に合わせて踊ったりと,見ている方がおもわず楽しくなるエンターティメント的な要素も多く含まれています。


-美術的にも完成度が高い聖母道

聖母道の魅力の1つに芸術性の高さがあります。聖母道の神様の衣装は豪華で華があります,お供え物の紙製の象や兵士,馬など装飾性・完成度が高いのも魅力です。正直お供え物のミニチュアを作ってキーホルダーなどお土産物にも転用できそうです。



■伝統的な文化として魅力的な聖母道

-聖母道は主に北部の伝統文化
日本では伝統的文化として歌舞伎や能が有名ですが,それに匹敵する伝統と魅力があります。しかしながら,若い人に聞いてみても,聖母道に関して知らない人も増えているようです。特に北部では伝統的に聖母道は残っていますが,歴史的にベトナムが北部→南部→中部と発展したためか,中部や南部ではあまり盛んに行われてはいないようです。また聖母道は一時期禁止されていた事もあり,現在の知名度はそれほど高くないのが現状です。

■ベトナムでは人が神になる

-聖母道の考え方
聖母道は道教の天官・地官・水官の考えを元にベトナム独自に発展したものです。日本では物が神様になるという考えがありますが,聖母道では国の英雄が神様の列に加えられて,更に興味深い事にその神様が降臨して神の舞を舞います。また,シャーマンのようなお告げをする事もあるという事です。あまり観光資源化したくなさそうなところはその点にもありそうで,神事・信仰を部外者にあまり荒らされたくないという意識があるのかもしれません。中国人団体観光客などに来られたら神事どころではなくなることでしょう。

-ベトナムのアイディンティの源が聖母道か?
ベトナムは長い間外国に支配されてきました。特に中国からの影響は絶大でベトナムに残る多くの歴史的なものが中国風です。本来中国に支配された時点で中国との同化が図られて中国のような国になるはずですが,ベトナム人はベトナム人としての誇りやアイデンティティを失っていません。
どのようにしてベトナム人としてのアイディンティティを確立できたのか?国の英雄を神の序列に加える事で愛国心やベトナム人としての誇りを失わないようにしていたのかもしれません。お寺で聖母道の儀式をしているというのも表向き仏教を信仰しつつも同時に聖母道を行うのはそういう事情があるのかもしれません。ベトナム人に聞くとお寺とはそういう仏教や聖母道を信仰するところで,お寺では実際に仏像と聖母道が祀ってあったりします。またベトナム人によるとパゴダが純粋に仏教の修行をする場所だと言っていました。

■聖母道お勧めコース

基本は本物の聖母道の儀式を鑑賞して見る事をお勧めします。日曜日や月の始め1日にお寺で開催される事が多いようです。あまり情報がない中では実際にいつ開催されるかは運次第になりますが,聖母道が祀られている比較的大きなお寺では頻繁に開催されるようです。また基本は聖なる儀式なので地元の人の邪魔をしないよう心掛けた方がいいと思います。

ハノイで基本的な聖母道の知識を女性博物館などで勉強してから本物の聖母道の儀式を鑑賞してみるとより面白く鑑賞できると思います。

①ベトナム民族学博物館
ベトナムには北から南まで54の民族がいます。この博物館はベトナムにいる民族の文化や伝統を紹介しています。ベトナムの多様性を知る上でもかなり面白い博物館です。一部だけですがベトナムの伝統風俗として聖母道が展示されています。
②ベトナム女性博物館
女性博物館に展示されており,聖母道に関しては一番詳しく展示してあります。


③西湖
ハノイにある聖母道3大聖地の一つです。ナムディン省バンカット社とタインホア省ビムソン市にある他の聖母道の聖地に比べて簡単に訪れることができます。

④聖母道に関する演劇を鑑賞
最近では聖母道の儀式を模した演劇が月6回ほど上演されています。

ホエンキム湖近くの劇場です。
Tứ Phủ | Four Palaces:https://viettheatre.com/en

残念ながら本物の聖母道の儀式には及ばないものの聖母道の儀式を知る上では分かり易いと思います。

⑤本場の本物の聖母道の儀式を鑑賞してみる。
ナムディンにあるトラン寺では頻繁に聖母道の儀式が行われているようです。事前にナムディンにあるホテルなどで問い合わせてみるといいでしょう。



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