タイは元々格差社会

タイ
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タイは元々格差社会

現在,全世界で格差社会が問題になっています。タイは昔から格差社会です,これは輪廻転生の概念も影響していると思います。
タイの王族と庶民では元々が違います。言葉も王族独特の言い回しがあるそうです。タイは元々が階級制なので遊ぶ場所も住んでいる場所も分けられており階級が上の人とは元々交わることは少ない生活をしていました。タイに中産階級ができたきたのはごく最近の事でまだ中間層はそれほど厚くはなっていません。(サラリーマンはタイでは3850万人の労働人口の3分の1くらいです,ほとんどが農業か小自営業―屋台などです。)相続税もいままではなかったので金持ちは金持ちのままで身分は固定されていました。輪廻転生の思想は階級に疑問を持たないことに一役買っているようです。身分の低い人は前世の行いが悪かったので今の自分があると考え,上の身分の人は前世の行いが良かったと考えます。そして身分の低い人や不幸な人は日々の善行やタンブンによって来生ではもっと身分の高い人間に生まれ変わると考えます。自分が生まれて来た現在の境遇は前世の行いによるものなので仕方ないと考えます。そのため元々出世競争や,偉くなろうという考えはあまりありません。

風俗街で働いている人達の住んでいる場所を聞いてみると元々家が隣近所でお互いが顔見知りの人も多い様です。同じ階層の人が似たような職に就くのもタイでは良くある様です。日本人は皆平等という考えがあるのでタイに来ても上の階層の人と下の階層の両方のタイ人と無意識に付き合う事がままありますが,タイでは上の階層の人は下の階層の人とは表面的には親しくしても一緒に遊びにいったり付き合う事は未だにまれの様です。

階層がほぼ固定化されたまま発展したタイ

現在の王朝は1782年から続いています。階層が固定化されていたまま続いているので,各階層の役割は固定化されていたので,現生を楽しく生き来生の事を考える生き方になっているように思います。上座部仏教の修行により解脱できるという考えも,会社の為に身を粉にして働く事よりも自分の出世よりタンブンや修行や祈りの方が大事だという考えになるようです。
どちらかというと,今はタイの生き方の方が正しいような気がします,身を粉にして会社の為に働いても,今のシステムでは会社も人材を使い捨ての会社が増えています。昔の日本の様な終身雇用も崩れてきています,会社が生涯の生活を保障してくれる時代も終わりつつあります。ホワイトカラーエグゼンプションと称して残業代無しの長時間労働も拡がろうとしています。自分は東京で働いていたこともありましたが,日本で働いてみると,朝の通勤地獄で疲れ,サービス残業,生活費と家賃が高くつく東京生活,接待や付き合いの飲めないお酒で体にも良くない,日々の生活に追われて,何の為に働いて生きているのかわからなくなっていました。

日本も昔は階級社会でした。江戸時代は士農工商の身分制度がありました。藩または領主単位で組織として戦っていた歴史があります。明治時代(1868-)の富国強兵により近代化が進みました,その為日本人には藩のため組織のためそして会社の為という全体主義的な意識ができました。戦後,朝鮮戦争特需,ベトナム戦争特需を経て日本人全体が豊かになるに連れて中流意識または平等意識は1980年代から90年代にかけて形成されたようです。タイでは,元々階級社会で固定化されていたためにそのような意識は育たなかったようです。

日本人が詐欺に引っかかる理由

武田邦彦という中部大学の教授がいますが,ラジオで「オレオレ詐欺に引っかかる理由」というのを解説していてなるほどと思わせられる事を言っていました。”日本では自分の頭で考えては駄目だと社会と教育で教えており,理由を聞くなやれと言われたことをやれという癖がついている。”というのがその理由だと言っていましたが,確かに一理あります。新卒一括採用というのも下手に自分の考えや他の会社のカラーが付いた人を雇うと面倒だという意識が根底にあるような気がします。日本人が組織の人間として疑問を持たないような教育を受けて,宗教も形骸化しているので日本は組織型の会社人間が多くなっていた理由なのでしょう。ただ現在はインターネットのおかげで情報があらゆるところから入ってきます,今までの社会でなくなって来ているのも確かです。タイ人を見習って現生で楽しく生き,来生のことを考え時折タンブンして生活するのも楽しいと思っています。

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