ボーテン(中国‐ラオス国境)にビザクリアに行ってみた。

ラオス
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ボーテン(中国‐ラオス国境)にビザクリアに行ってみた。

ラオス国内を旅していて,今まではタイに行ってビザクリアをしていたのですが,タイの陸路入国が年2階に制限されたため,ルアンナムターに行き,ボーテン(中国‐ラオス国境)にてビザクリアを試してみました。

-ボーテンへの行き方

ルアンムターからボーテンに行くバンが出ています。ルアンナムター市内にある短距離バスターミナルから出発します。

ボーテンからルアンナムターまでは約60km所要1時間半、25,000キープ(340円程)です。

ボーテン行きは人数が集まらないと出発しないので注意が必要です。実際自分が行ったときには,最初は2人以上集まると出発すると窓口の人は言っていたのが,実際は,ボーテン行きの人数が2人に達したにも関わらず,ドライバーは4人集まらないと行かないと言い出して4人分の料金を2人で負担し1人50,000キープ(680円程)だったら出発するとしつこく交渉しだしました。しばらく待って4人以上ボーテンに行く人が集まったのでそのまま1人25,000キープ(340円程)で行くことができました。

ボーテンとは

ボーテン(Boten)は、ラオス北部ルアンナムター県にあるラオス北西部のルアンナムター県と中国雲南省・西双版納タイ族自治州との国境にあるラオス側の町です。

1時期はカジノの街として有名でした。2004年に中国国境からわずか数百メートルのところに中国人御用達のカジノとして建設されました。しかし2011年には賭博詐欺事件、麻薬や売春などの犯罪が多発したので,中国政府はラオス政府に圧力をかけカジノを廃業させ、その後ホテルや商店の廃業も相次ぎ,廃墟の街と化しました。

-「一帯一路」構想によって,2015年からボーテンは復興中

多くの建物が工事中のボーテン↑

現在のボーテン(2017年)では多くの建物が建築されており,更に鉱山開発が盛んで,たくさんの大型トラックが中国とラオスの間で行きかっています。

既に様々な店がオープンしている模様(2017年)

ボーテンは中国からの交通の要所

‐ボーテンから2つの主要幹線道路が分岐

中国は,
中国雲南省→ラオスのボーテン国境→タイ・バンコク
中国雲南省→ラオスのボーテン国境→カンボジア→ベトナム・ホーチミンに抜ける2つの幹線道路を計画しているようです。

そのいずれも、雲南からラオスのボーテン国境から分岐していることから、この地が重要視されていることがわかります。

2008年には,中国は雲南省からラオス北部をタイ方面に向かって最短で突き抜ける幹線道路をすでに完成させています。

‐中国ラオス鉄道

一帯一路事業の一つで国境ボーテンとビエンチャンを結ぶ鉄道です。2021年の運行開始を予定しています。

中国鉄道部の汚職が原因で2011年に一旦中止していましたが,2012年に再開されました。

最終的には,雲南省からバンコクまで鉄道を敷設する計画です。

-ボーテンは中国の租借地か?

中国はラオス政府との間にボーテン特定経済区として90年間1640haの独占的な使用権契約を締結しています。(まるでイギリスの香港租借みたいです。)

計画では,免税区や金融区、中国との商品交換区,伝統村・旅游区、観光リゾート、ホテル、レストラン,ゴルフ場,エンタテインメント施設を建設するようです。

中国ラオス鉄道で懸念される中国式支援

ラオスの人と話をしてみると,10年後にはラオスに中国に吸収されてしまうのではないかという懸念を口にしていました。ラオスは国の発展の為に中国移民を多く受けいれています。更に交通インフラや商業施設などの開発には中国からの投資に頼っています。

-中国式開発は支援された国自体が中国化する事

中国式開発はアフリカ等で既に始まっており,アフリカ諸国でひんしゅくを買っています。

中国は工事をするのに中国人を送り込み,その国の雇用を生むことはしません→そして働いていた中国人は自国に帰りません,そのままその国に留まります。→更に定住した中国人は中国人街を作ります。→移住した中国人は中国から商品を輸入してそこで商売を始めます。→安い中国製品に地元経済は侵食され,そのまま中国化が進んでいきます。

‐中国式開発は軋轢を生む

“ラオス北部では、2010年頃から中国資本による、中国輸出用のバナナ栽培を行うプランテーションが拡大していた。しかし、昨今では中国農園で使用される大量の殺虫剤、農薬、化学肥料による化学物質汚染が深刻化した……ラオスにある中国資本のバナナ農園で生産されたバナナは全て、収穫後すぐに梱包され中国に直送されていたため、農場周辺のラオス市場には出回っていなかった。”

このニュースだけでも,中国企業はラオスの土地を汚染して,汚染の被害は地元住民,利益はすべて中国が得ているのがわかります。

参照:中国投資の全てのバナナ農園に生産停止命令 深刻な化学物質汚染

“2016年,ラオスでは、中国人を狙ったバスの爆破や中国企業の襲撃で、中国人3人が殺害されている。犯人や動機は不明だが、ラオス国内では、経済的関与を深める中国が乱開発を起こしているなどと訴える声が増えている。”
参照:ラオスで中国人への襲撃相次ぐ 中国企業の乱開発に反感か バス銃撃され6人負傷

‐ビェンチャンも中国化が着々と進んでいる模様
ビエンチャンでは中国主導の国政貿易センターも着々と建設が進んでおり,ビェンチャンがアセアン南北回廊の接点になるので,鉄道と幹線道路と合わせてラオスが周辺諸国へ輸出するための中国製品の見本市会場且つ物流センターとなるのかもしれません。

国境越えは簡単


ルアンナムターから国境の街ボーテンは1時間半程の距離なので楽にビザクリアをする事はできます。ボーテン国境ゲートから中国側ゲートまでそれほど距離がないので,歩いて行く事ができます。ちなみにラオスのビザ免除は15日以内,中国のビザ免除も15日以内です。しかし,中国の日本人に対するビザ免除制度は変更される可能性があるので,ビザクリアの為だけに頻繁に中国に行くのはあまりお勧めしません。


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